Equipment

このページではテンカラの仕掛けづくり、毛ばりの巻き方、釣行時の道具と装備について説明します。 


テンカラタックルの準備


タックルは竿、ライン(道糸)、ハリス(仕掛け先端部の細い糸)の3つで構成されています。
竿は有名メーカーのテンカラ専用竿を購入すれば間違いがありません。私はダイワのNEOテンカラ3.6メートルを愛用しています。テンカラ竿の先端部分は大変細く衝撃に弱いので取扱いに慣れるまでは注意してください。
ラインはレベルラインをお勧めします。「レベルライン」とは太さが一定のラインという意味です。先端に行くほど細くなっていくラインのことを「テーパーライン」と呼びます。伝統的なテンカラでは手作りのテーパーラインを使用していましたが、最近ではレベルラインテンカラがその取扱いの良さから人気です。長さは竿の長さと一緒にします。各社から「レベルラインテンカラ」などの商品名で発売されています。色は自分が見やすい色を選んでください。太さは4号が一般的です。
ハリスは1号のナイロンもしくはフロロカーボンを使います。フロロカーボンは若干高いのですがクセが付きにくく強度にも勝ります。そのハリスに毛バリを結び付けてタックルは完成ということになります。次の項では各部の連結について説明します。

テンカラタックルの説明


テンカラ結び


まずテンカラで使う結び方を覚えてしまいましょう。ここではテンカラ結びと呼ばせて頂きます。基本的にこの結び方一つで各部を繋げることができます。下図に示しますが...なかなか難しいので自宅でいらないラインを使い実際に繰り返し練習するといいでしょう。いきなりフィールドで結ぶのは想像以上に難しいです。寒いわ見えないわイライラするわで苦労します。
コツは巻きつけ部分を親指で押さえながら巻いていくことです。
①まず糸の端を折り返し向こうに持っていきます。折り返しより先は10センチ位あると余裕をもって結ぶことができます。②手前に持ってきてぐるっと輪を作ります。③同じ要領でもう一本同じ輪を作ります。慣れないうちはなかなか難しいです。④先端を、作った2つの輪に通します。⑤先端を引っ張って完成です。

テンカラ結びの説明

各部の連結


いずれの連結も上記のテンカラ結びが使えます。
初めに竿の先端とラインを結びます。(①図)
竿の先端に紐がついていると思うのですが、それをリリアンと呼びます。まずリリアンに止め結びでこぶを作ります。そしてリリアンに上記の結び方の③を省略した(輪が一つ)ものを通して締め付けます。この時、輪を2回リリアンに通してください。

リリアンとラインを結ぶ

次にラインとハリスの連結です。(②図)
リリアンの時と同様にラインの端にコブを作ります。8の字結びが良いでしょう。そのコブにハリスの先に作ったテンカラ結びを通し締付けます。

ラインとハリスを結ぶ

最後にハリスと毛バリを結びます。(③図)
針の輪(アイ)にハリスを通し、テンカラ結びで結んで完成です。

ハリスと毛ばりの連結


装備


ウェーダー 川に入らないと釣りになりません。胸まであるタイプがお勧めです。フェルト底でピンスパイクがついていると最高です。最初はウェーダーでいいですが慣れてきたらウェットウェーディングをお勧めします。ウェットウェーディングだといざというときに泳ぐこともできるくらい動きが軽くなります。夏場に限った話ですが...
グローブ 釣り用の指先がカットされたもの。防寒と蚊の対策に有効です。
帽子 つばが広く後部に虫除けの布がついているものが良い。


道具


私は仕掛け交換など頻繁に使う道具は首から下げています。

首から下げたテンカラ道具
紐に通して首から下げると便利

はさみ 仕掛けの交換に頻繁に使います。
フォーセップ 先端が細いラジオペンチでも代用できます。魚の口から針を外す際に役に立ちます。画像の物はフォーセップとはさみが一つになったものです。
メジャー 大物が釣れた時に計測します。残念ながら滅多に使いませんが...
ハリスホルダー 当ブログオリジナルグッズです。ハリスと毛バリを同時に収納できます。
ホイッスル 熊避けと同行者への連絡用です。渓流は水の音で声がほとんど聞こえません。緊急時に助けとなりますので持っておいた方が良いです。


その他


予備の竿 メインの竿より短いものを1本持っておくと渓流が狭いときに使えます。また万が一竿が折れた時にも釣りを止めずに済みます。
偏光グラス 無くてもいいのですが水中が見やすくなり川を渡る時に役に立ちます。また食いついてくる魚の様子もよく見えるので面白いのですが、見えすぎると逆効果の時も...
ランディングネット 大物がかかった時の安心感がちがいます。
カメラ 記念撮影用に。
飲み物 短時間の釣行でも持つべきです。コーヒーはトイレが近くなるのでお勧めしません。疲れると甘いものが欲しくなるので濃い目のジュースを私は常備しています。
軽食 チョコバーや飴などがあると心に余裕を持てます。特に初めてのエリアだと脱渓点が解らず思わぬ長旅になることがあるので。


釣れる!テンカラ「基本毛ばり」の巻き方


針(フライ用♯12前後)、ミシン糸、ハックルのみで巻くもっとも基本的な巻き方です。各書籍やインターネット上で紹介されている最も基本的な巻き方で、これ一つで様々な状況に対応することが可能です。巻き方はとても簡単なので最初の一本にお勧めします。
必要な道具は、バイス、ボビンホルダー、瞬間接着剤です。ハックルプライヤーはあると便利ですが指でつまんでも巻くこともできます。

テンカラの基本毛ばり

①まずバイスに固定した針にミシン糸を巻きます。ミシン糸はボビンホルダにセットされたものを使ってください。針の穴(アイ)が開いている側から隙間なく巻いていって、カーブするあたりで巻戻ります。太くしたい場合は数回往復させると良いでしょう。私は細身が好きなので一往復しかさせません。 ②③アイまで戻ってきたミシン糸でハックルを巻き付けます。3ミリ程度の距離を数回往復させ、ハックルの芯をしっかりと本体に固定させ、アイとは逆方向で終わります。そしてミシン糸は左側に寄せておきます。 ④今度は固定したハックルを本体に巻き付けます。毛の量にもよりますが3回ほど巻き付けます。この時お尻の方に向かって重ならないように巻くのがコツです。 ⑤ハックルを巻いたらハックルの先の残った部分を針に寄せ寝かせ、左によけておいたミシン糸で本体に巻き付け一緒にしてしまいます。 ⑥お尻に向かって巻いていきますが途中で止め、ハックルの残りをはさみで切ってしまいます。 ⑦お尻まで巻いたら少し戻りミシン糸の先に輪を作り頭から通してギュッと結びます。 ⑧そこで5ミリほど先端を残してはさみで切ります。切ったところに瞬間接着剤を垂らし馴らして完成です。慣れてきたら1分程度で巻けてしまうとてもシンプルな毛バリですが、良く釣れます。 YouTubeなどに動画も多数ありますのでそちらも参考にして自分がやりやすい方法を見つけてください。

完成した基本毛ばり

ミシン糸とハックルの色は自分の好みでよいと思います。初心者の方は見つけやすいように明るめの色、慣れてきたら虫に近い地味な色に変えましょう。ですが色は釣果に影響しないという意見が多いです。
毛バリは消耗品です。自分で巻くことをお勧めします。自分で巻いた方が安いのはもちろん「自分で釣った感」が違います。とりあえずテンカラを体験してみたいという方は、釣り具店で売られているテンカラ用(フライ用でもOK)毛ばりを購入してもいいでしょう。


ハリス考


僅か1メートルほどではあるがハリスはテンカラタックルにおいて最も重要なパーツである。個人の好みや信仰と言ってもよいほどの考え方の違いが出る部分でもある。ハリスに求められる機能は簡単に切れないことがまず挙げられる。端的に言うと、切れなくするには太くすればよいわけだが、太くすると魚に気づかれる。はたして魚にハリスが見えているのか、これもしょっちゅう議論になることではあるが、一般に言われているのは細いほど釣果が上がるというものだ。テンカラに関しては、1号前後が一般的とされており、0.5~1.5号の範囲で対象魚やタックルとの相性も考えて自分のスタイルを見つけていくことになる。初心者は1号を結んでおけばまったく問題はない。仮に1.5号で魚にも気づかれにくいハリスがあったとする。理想的と思われるがあまりにもハリスが強すぎるのもマズイ場合がある。ある一定の力が加わった時にハリスが切れてくれないと竿を折ることになるからだ。竿が折れる前にハリスが切れるようにタックルのバランスを取るべきだ。
素材はナイロン、もしくはフロロカーボンとなる。それぞれに長所短所があるのでそれらを挙げていく。まずはナイロン。安価、伸展性、結びの強さ、が長所である。フロロの方が丈夫だという意見もあるが、私の感覚だと同じ号数だとナイロンの方が切れにくい。それは伸展性があり急な引っ張りに強く、柔らかいがゆえに結び目が強いからだ。短所としては耐久性の無さがあげられる。伸びきってしまったり、岩にこすれたりすると途端に切れやすくなる。
次にフロロだが、長所は高い耐久性と水馴染みの良さ、屈折率が水に近く魚にばれにくいなどだ。ナイロンに比べタフな環境での繰り返しの使用でもへたらない強さがあり、水に沈みよく馴染む。また数値的に屈折率が水に近く水中で魚が違和感を感じにくい(と言われている)。また巻癖も付きにくく常に真っ直ぐな状態でいてくれるのでテンカラに向いている。
短所としては沈むこと、伸びが無いこと、結び目の弱さなどがあげられる。特に結び目の弱さは注意をした方がよい。少しでも不完全に結んでしまうと切れる前に結びがほどけてしまう。結んだあとは何度かピンと引っ張ってみてきちんと結べているか確認すべきである。
私が現在使っているのは1号のフロロだ。性質的にはナイロンが好みだが、「屈折率」の件がどうしても気になってしまうのだ。きちんとしたデータを取ったわけではなく、感覚的にではあるがやはりフロロの方がよく釣れる。
最後に、いずれを使うにしてもハリス交換は頻繁にした方が良い。根掛かり、枝掛かり、大物掛かり、それらの後は見た目大丈夫そうであっても交換した方が良い。加えて初心者のうちはハリスに結び目ができやすく、そこから切れやすいので注意が必要だ。