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どのスタイルの釣りであれ、場所選びが最も肝心です。いくら技術と経験があってもそこに魚がいなければ釣れるはずがありませんよね。無数の釣りブログがネット上にあり、多くの情報が曝されている現在において「自分しか知らないポイント」というものはもう無いと言ってもよいでしょう。ではどうやって釣れる川を探せばいいのか、それを実際の川の名前ではなく見分け方で解説していきます。

優良河川の見分け方


有名な川、すなわち昔から本や雑誌で紹介されている、もしくはネットに情報がたくさん出ている川は、大きい(ここでは20センチ位)魚はほとんどいないということが良くあります。釣れるのは稚魚ばかりといった状況です。せっかく何時間も車を走らせたのに、5センチくらいの魚ばかり釣れるとなると、心が折れそうになります。もちろん時期には左右されますが、釣れる川、要するに魚がいる川は、時期時間が悪くてもテンカラならそこそこ釣れます。3時間やってボウズということはほぼありません。3時間やってまったく当たりがない、もしくは稚魚しか釣れない川・区間は早々に見切りをつけた方が良いです。では実際に川選びのポイントを挙げていきます。


みんなが行きたくない川に行く


「遠い」ー大都市圏からの距離が遠ければ遠いほど良い、ということです。ですが先に述べたように、いくら遠くてもそれが「有名河川」であれば話は別です。
「アクセスが悪い」ー例えば、車ではいけない、林道をしばらく歩く、橋や野道など入渓点が無い、などです。これらの条件で訪れる釣り人は格段に減ります。ですが私有地や立ち入り禁止区間などに入るのはやめましょうね。
「障害が多い」ー熊がよく出るエリアであるとか、蚊や蜂が多い、水量が多くて遡上が大変、などの人間にとって嫌なことです。釣りに本気じゃない人はそんなところにわざわざいきません。ということで人は格段に減ります。
「川としての魅力がない」ー護岸工事がされていて自然が感じられない、市街地を流れている、ごみが多い、生活排水が流れている、など自然を愛する釣り人が訪れない場所です。
「ネームバリューが無い」ー川の名前が売れていない、ネット検索に引っかからない。

ではまとめてみますと...大都市圏から遠い山村を流れる、藪が生い茂り蚊が多く、熊の目撃情報が相次ぐ、〇号川もしくは〇線川、ということです。これは確実に釣れます。
もうお気づきだと思いますが、要するに「虎穴にいらずんば虎子を得ず」ということです。危険を冒せと言っているのではありませんが、ほかの人より手間と時間を掛ければ釣れる川に出合うことができるということです。


絶対に無理はしない


上記と矛盾しますが絶対に無理をしてはいけません。渓流釣りでよく起こるアクシデントは、転倒による怪我と熊との遭遇でしょう。私は川で大けがをしたこともありませんし、熊を目撃したこともありません。それは無理をしないからです。腰より深く水に入りませんし、熊の痕跡(足跡、糞)を発見した場合はすぐに帰り、同じ区間にはしばらく行きません。私はビビリです。長生きして長く釣りを楽しみたいのです。


ウェーディングは必須


ウェーディングとは川に入って歩くことを言います。週末に親子で防波堤や堰堤で椅子に腰を下ろしゆっくりと釣り糸を垂れる、そんな釣りとは正反対のものです。レジャーで釣りをする人と、趣味として釣りをする人の大きな違いは水に入るか入らないかだと思います。レジャーの釣り人が釣っていないポイントに竿を出せるだけで魚が釣れる可能性は何倍にもなります。ウェーダーは川釣りの必需品です。


思い込みは捨てる


昨今は多くの川がコンクリート護岸で固められ、砂防ダムや堰堤が魚の行き来を阻んでいます。確かに砂防ダムは魚の遡上は妨げますが、増水時に流れ落ちてくる魚は居るわけで、完全に魚がいないと思いこむのは間違いです。私が度々訪れるポイントは上流下流を砂防ダムに挟まれた200メートル弱の区間です。時間が良いと尺上が入れ食いになります。ですので多くの人が「絶対に魚がいない」と思う区間であえて竿を出してみることも重要です。本当に「竿を出してみないとわからない」んです。地図で気になる区間を見つけたら、とりあえず行って竿を出してみましょう。思わぬ釣果が得られます。


流れの中でポイントを見極める


テンカラの毛バリはフライと比べると粗雑です。そのためテンカラの釣り方は流れの中で「どさくさに紛れて」釣る方法ということになります。流れの無いプール状のポイントでは能動的なルアーが圧倒的に有利です。その代りテンカラは細流にまで打ち込むことができます。選ぶ基準は人が歩く位の速さの流れです。魚が一番捕食しやすい速さがそれなのです。白波が立つ激しい流れや止水を避け、適度に流れがあり水が淀んでいるポイントに毛ばりを落としましょう。


最初の一匹の重要性


今までに毛ばりの釣りを体験したことが無い人にとってテンカラでの最初の一匹はなかなか難しいかもしれません。本当にこんな毛ばりで魚が釣れるのだろうかという疑心暗鬼から抜け出し、釣れると信じることが第一歩だと思います。餌釣りをしてきた人、ルアー釣りをしてきた人は、体でその効果を実感していますが、テンカラという釣れるか釣れないかわからない未知の釣法を続けることは結果が伴わない限り体が理解できません。ですので入門者はなるべく早く最初の一匹を手にし、自分の釣法を信じることがスタートとなります。
身近にテンカラをやっている人がいればその人に同行してもらうのがベストですが、もしいなければフライの人でもいいでしょう。とにかく毛ばりで釣ることが大事なことです。


私からのお願い


最期にフィールドに立つ皆さまへのお願いです。
バーブレスフックの使用と、キャッチ&リリース、これはぜひお願いします。やはり渓流に住む魚は今の時代とても貴重です。テンカラでバーブレスだと魚へのダメージは最小限です。
あともう一つ、可能な限りごみを拾いましょう。
私も釣りを始めた頃は、ごみの多さを愚痴るばかりでしたが、なんのことはない、自分が拾えばいいだけの話です。誰かのためではなくお世話になっている川への恩返しと思って積極的にごみを拾っていただけたら嬉しいです。